~ 何色にも染まるたおやかさ 染まらない凛凛しさ ~

360曲のラヴソング

Photo:Melody By:freestylegirlzz
Photo:Melody By freestylegirlzz



You are the reason why I write. あなたがいる、それがわたしの書く理由。
Donna Jo Napori (ドナ・ジョー・ナポリ)http://www.donnajonapoli.com/about.html



     白色の自己主張 ~ 何色にも染まるたおやかさ 染まらない凛凛しさ ~



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ある問題からありえない事柄をすべて排除すれば、おのずと真相は見えてくる。
それがどんなに突飛な結論でもね。

捜査コンサルタント シャーロック
https://www.happyon.jp/static/miss-sherlock/chart/

Hulu×HBO Asia共同製作ドラマ『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』
Episode2『ひげの幸子像の謎』



親愛なる ゴンちゃんに

明日17日で、親父が他界して半年。早いものですね、ほんとうに。息子の直感から『別れが近い』と感じ、病室で付き添い、翌午前3時過ぎ、父が息をしていないことに飛び起きたのが昨日のことのよう。6月に納骨を終えると、区切りを迎えます。

葬儀の折には、いの一番に東京から駆けつけてくれてありがとう。アーリーリタイアしていたので『人生の最期に良い感情・幸せな記憶を心に刻んで看取り看取られ』という想いから父の身の周りの世話をしたり、願いを叶えたりと自由に出来たけれど、アーリーリタイアしていたからこそ父の傍に居る時間が長く、為す術なく弱っていく父を前に、余命を知らされていない父の前では泪を見せることは出来ませんでした。

他界後の慌ただしい時間の中では長男、喪主という立場から哀しみを堪え気丈に振る舞う役割が求められていて、ここでも泪を見せることは出来ませんでした。どことなく喪主には、長男には、泣くなんて許されない空気感がありましたね。

そんななかゴンちゃんが通夜の後も残ってくれて、近くのファミリーレストランへと連れ出してくれて、夜通し珈琲を飲みながら気持ちの受け皿となってくれたことでどれほど救われただろうと思います。パートナーといえども言えない想いもあるし、パートナーといえども泪を見せることが出来ない時もあるからね。

ぶっ倒れることなく告別式まで無事終えられたのは、ゴンちゃんの力添えもおおきいのです。20代、疾走したあの時代に、同じ釜の飯を食った仲だからこそのね。告別式の朝、というか早朝。『長い一日を乗り切るぜ』と細く長くの麺類の縁起を強引にかぶせてふたりで朝っぱらから食べた、(お互い若くないのに)徹夜明けのラーメン。すすりながら、あの頃を思い出していました。


先日紹介したシンガーソングライターをしている永年の友人『Hinata』は、もともとは世界でたったひとりの人のために 世界で一冊だけの絵本を手創りするライフワーク 絵本工房 心の温度 +2℃のお客様で、+2℃のコンセプトに共感。お勤めしながら、世界でたったひとりの人のために 世界で一曲だけの失恋ソングを贈るシンガーソングライターの活動を本格化させました。

(Hinataとの初めての出逢いは、今のパートナーと出逢う前におつきあいしていた女性と別れた頃。別れが訪れるなんて思いもしなかったある夜。ベッドで彼女を背中から抱きしめていた時、流れていたのが斉藤和義さんの『歌うたいのバラッド』で、この歌を唄ってもらったのが始まりです)

YouTubeなど動画サイトにMVをアップすることもない。SNSも一切やらない。ライブを開くこともない。紹介・クチコミのみでお客様宅を訪問。失恋話を聞かせてもらったその場で歌を創り、アコースティックギター一本で弾き語り。寄り添い、背中をそっと押します。

歌が生まれる過程は録音され、後日世界でたったひとりの人のために創られた、世界で一曲だけの失恋ソングとしてお客様に届けられます。

前に情熱大陸 https://www.mbs.jp/jounetsu/2018/03_11.shtml で放送していましたが、ショッピングモールの歌姫 半崎美子(はんざき よしこ)さんが、モールでライブを開いた後の即売会でファンのみなさんが話してくれる人生模様であったり、半崎さんの元に届く手紙を拝読して歌を作っていくように。


Hinataが活動を本格化させる前。
数ヶ月寝込むほどの大失恋の後。
こんなことを話してくれました。


『ひとつの失恋から、360曲のラヴソングを創れると思うんです』


360°ビュー つくし食堂|NHK連続テレビ小説『半分、青い。』https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/360/photo03/ みたいに、ひとつの失恋も360°から見れば、360曲紡げるのではないかと。


この言葉がずっと心に残っていて、父の余命がぼくら家族に宣告された時、ふわわっと心の水面に上がってきました。

長年児童虐待による確執のあった父との間に、赦すでもなく 赦さないでもなく http://ippunkan.blog.fc2.com/blog-entry-289.html という第三の場所へのソフトランディングが訪れた。父の余命宣告をトリガーに『人生の最期に良い感情・幸せな記憶を心に刻んで看取り看取られ』という想いが芽生えたぼくは

【シリーズ】 『生きる』をかんがえる
http://ippunkan.blog.fc2.com/blog-entry-368.html

【シリーズ】 『がん』をかんがえる
http://ippunkan.blog.fc2.com/blog-entry-370.html

【シリーズ】 『無形の遺産』をかんがえる
http://ippunkan.blog.fc2.com/blog-entry-385.html

なにかに取り憑かれたかのように父への、母への想いを綴っていきました。


先日も新たに『生きる』をかんがえる ~ 愛のかたち篇 ~ http://ippunkan.blog.fc2.com/blog-entry-425.html を綴ったほど。もう書き尽くしたと思っていたのに、父亡き今もこうして想いが溢れてくる。バックナンバーを振り返れば、ぼくはいつも家族のことを書いてきました。Hinataの言う通りでした。


あの時のゴンちゃんの問いに。
今なら答えたい、答えられると思います。



ある問題からありえない事柄をすべて排除すれば、おのずと真相は見えてくる。
それがどんなに突飛な結論でもね。



捜査コンサルタント シャーロックの言葉を借りるなら

ある問題=児童虐待による両親との確執・恨み辛み
ありえない事柄=両親への感謝・両親を赦すこと
真相=この世に送り出してくれた恩


最後に残ったものは、突飛な結論。
両親への360曲のラヴソング。


でも、これが、人生の真相かもしれませんね。
産まれ落ちたからこそ辿り着いた、今、この人生なのだから。


君の心の友
ヒロより。

2018.5.16