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白色の自己主張

~ 何色にも染まるたおやかさ 染まらない凛凛しさ ~

チュ~したいふたりのきもち

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photo credit:Christopher.F Photography via Flickr (license)



You are the reason why I write. あなたがいる、それがわたしの書く理由。
Donna Jo Napori (ドナ・ジョー・ナポリ)http://www.donnajonapoli.com/about.html



     白色の自己主張 ~ 何色にも染まるたおやかさ 染まらない凛凛しさ ~



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世界でたったひとりの人のために 世界で一冊だけの絵本を手創りするライフワーク 絵本工房 心の温度 +2℃ http://ippunkan.blog.fc2.com/blog-entry-14.html

以前プレゼントした絵本のページが破れてしまったので直してほしいという依頼があり、『まりん』ちゃんの元を訪う予定でいたら、ママさんから『一ヶ月ほど入院することになりました』と連絡があり、行き先を病院に変えた。

病室には同じ保育園に通うおともだち『さとき』くんがママさんと来ていて、なんだかまりんちゃんとさときくんはラブラブである。見ているとこちらが照れてしまうくらい仲睦まじくて、お互いチュ~するのがとにかく好きらしい。

しばし談笑して、修理する絵本を受け取り、ママさんたちが病院玄関まで見送りに来てくれる間、こんな話を聴いて微笑ましくなった。


ふたりは大の仲良しで、保育園ではいつも一緒。そんな折、まりんちゃんが病気で一ヶ月ほど入院することになった。一緒に保育園に行ったり、帰ったり、遊んだりできなくなって、まりんちゃんはさときくんに『ごめんね』ばかり言うようになった。

最初の頃さときくんはううんと頭(かぶり)を振っていたが、何度も『ごめんね』が続くと、起きてベッドに座っているまりんちゃんの隣に座って、『ごめんね』の『ご』のあたりでチュ~するようになった。

さときくんママは『チュ~したいだけじゃないの?』からかうように言うと、さときくんはエヘヘと笑ってごまかし、まりんちゃんママは、『チュ~してくれるから、ごめんねって言うの』保育園児とは思えないまりんちゃんのませた物言いに笑っていた。


しばらくして直した絵本を届けに病院へ行ったら、まりんちゃんママ、さときくんママ、さときくんも居て、しばらくママさんたちやふたりと話していたら、気に入られたのか、さときくんがぼくの手を引っ張って病室の外へ。

少し離れたところにあるソファーへと着くと、まりんちゃんはなにも悪いことしていないし、悪くないから、ごめんねって言ってほしくないから、『ごめんね』の『ご』でチュ~するんだと話してくれた。『ごめんね』って最後まで言っちゃうと、悪いことしたみたいになるから嫌だと話してくれた。


さときくんママとさときくんが帰るというので、まりんちゃんママがお見送りへと行く間、ぼくが病室でお留守番することに。すると、『のぽぽん』手招きされた。

(絵本関係の活動をする時、ぼくのニックネームは『ヒロ』から『のぽぽん』へと変わる)

まりんちゃんは、『(病気になって)ごめんね』なのか、『(一緒に保育園に行ったり、帰ったり、遊んだりできなくなって)ごめんね』なのかを言っていないけれど、『ごめんね』と言おうとすると、『ごめんね』の『ご』でさときくんがチュ~してくれる。どっちのごめんねであろうと自分が悪いとか申し訳ないとか思わなくていいんだと思えるようになったと話してくれた。

ママやパパにもごめんねという想いがあったけれど、『ごめんね』と言うと、ママやパパが悲しい顔をする。さときくんのチュ~のおかげで、もう言わなくなったと話してくれた。


ママさんが戻ってきて、洗濯物などを整理していると、隠れて見えないように唇に手を当てて内緒のサイン。さときくんがぼくを連れ出して、ぼくだけに話してくれたのも、『おとこのこ同士だから』ということだったのかもしれないな。



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photo credit:Benny W Photography via Flickr (license)