白色の自己主張

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白色の自己主張
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photo credit:Patricia Mellin via Flickr (license)



You are the reason why I write. あなたがいる、それがわたしの書く理由。
Donna Jo Napori (ドナ・ジョー・ナポリ)http://www.donnajonapoli.com/about.html



     白色の自己主張 ~ 何色にも染まるたおやかさ 染まらない凛凛しさ ~



                    *



                  371通目



                    *



親愛なる アダモに
母の日行脚中です。

生涯で『母』と呼べる人を考えた時、実母と結婚したパートナーのお母様。
多くの人にとってはふたりだろうと思います。

ぼくには、実母(他界)。遠距離恋愛で愛を育んだ婚約者(挙式直前に病気で他界)のお母様。今のパートナーのお母様。20代の頃起業資金を貯めようと本業とは別にアルバイトしていた時も、退職してからも可愛がってくださる会員制高級クラブのオーナーママ。韓国家庭料理のお店を営み、ぼくのことを自分の子どものように気に掛けてくれるオモニ(ハングルで『おかあさん』の意味)。

『母』と呼べる人が5人居て、毎年贈り物に悩みます。悩むのですが、生きることに悩むのではなく、何を贈ろうかと悩むこのひととき。贈る側が贈られているのかもしれません。


東京 ←→ 名古屋
日本 ←→ アメリカ

のちに13年間に及ぶ遠距離恋愛をすることになる女性と出逢ったのは、ぼくが東京へ出掛けた時に友人が紹介してくれたことがきっかけでした。その後は遠距離ということもあり、まだお給料も余裕がなかった頃で直接逢うことはなかなか叶わず、電話で話したり、(今ではもう死語でしょうか)文通をして、心の距離を縮めていきました。

そうしてやりとりを重ねること一年。
お互いのスケジュールがようやく合い、東京でゆっくり逢えることになりました。

東京駅まで迎えに行くので、新幹線を降りたらどの出口から出てきてほしいか。彼女から事前に伝えられていました。なんてことはない。新幹線を降りたら、指定された出口を出ればいいだけのこと。それだけのことなのですが、ぼくはあり得ないほどの方向音痴で、おまけに人混みが苦手です。

新幹線を下車後人波にどどどっと押され、芋を洗うにあれよあれよとくるくる回って方向感覚を失いました。なにかイベントでもあるのかと思うほどの人の数に息苦しくなって、一旦逃げるように一番近い出口から出て、それから指定された出口へ向かおうと思いました。

でも、考えが甘かったのですね。

そもそも方向音痴なのだから現在地が判りません。案内表示を見ても、詳しすぎて逆によく判らない。駅員さんに尋ね、身振り手振りで丁寧に教えていただいても、日本語なのにちんぷんかんぷんです。

それでも半泣きになりながら、へろへろになりながら、なんとか待ち合わせ時間に間に合わせようと指定された出口へえっこらえっこら辿り着くと、待ち合わせ時間になっているのに彼女の姿がありません。目を皿のようにして案内板を見てみます。指定された出口で合っている。何度も、しつこいくらいに見てみます。間違いない。『よし!』指差し確認までしてみました。

約束にも時間にも律儀な人だけれど、訳あって遅れてくることもあるだろうとしばらく待ってみましたが、30分経ってもやって来ません。

今ならスマートフォンなり、ケータイなり、メールなりで簡単に、すぐにちょちょいとしただけで連絡を取れますが、当時はスマートフォンなんて存在すらしない。ケータイもまだ出始めたばかりの頃で、お互い持っていませんでした。構内放送で呼び出してもらう方法もありますが、ぼくが方向音痴だからこれは難しいし、余計にややこしくなるばかりです。

となると唯一の連絡方法は、彼女のおうちにある固定電話にかけて留守番電話にメッセージを残し、彼女も自分のおうちの固定電話にかけてメッセージを確認することしかない。これは以前やったことがありました。だから、『ひょっとしたら』『あの時のことを思い出してくれたら』という期待に賭けたのです。


出口前で一時間近く待ったのですがやって来ない。
『なにかあったのかな?』さすがに心配になりました。

『公衆電話から連絡しよう』
駅員さんに尋ね、公衆電話がある場所へと走りました。

走って走って、迷いに迷って、サッカーのフェイントみたいに人を避けに避けて。走りに走って、迷いに迷って、おおきな太い柱が二本階段中央にで~んで~んとある場所へと辿り着きました。

『ここを上がれば公衆電話がある』

息を切らせながら、階段を一気に駆け上がった時でした。柱の向こうにすっと人影が見えました。ふだんなら気にも留めないでしょう。でもこの時は直感が、『振り向いたほうがいいよ』そう教えてくれた気がしました。駆け上がる足を止め、後ろを振り向くと、階段下から彼女が見上げていたのです。

『!!(こっちが彼女)』
『!!!(こちらがぼく)』

ぼくは階段を駆け下り、彼女は駆け上がって、東京駅構内ということも、大勢の人が行き交うのも忘れて、逢えた嬉しさから抱き合っていました。

まるで、ドラマや映画。
いつまでも語り継がれるかのようなワンシーンでした。

『どっかにカメラあるんじゃない?』
そんな冗談を言い合っていました。

あんなにも広い東京駅構内で。
何百人、何千人、何万人もの人が居る東京駅構内で。

『お互いに連絡取ることも出来ないなかでよう逢えたねぇ』

抱き合いながら、何度も何度も呟いていました。


彼女は時間に間に合うようにおうちを出てきてくれたのですが、乗ってきた中央線が人身事故で止まってしまい、今はどうか判りませんが、当時は並走していた総武線に乗り換えてどうにかこうにか東京駅まで来てくれていたのです。

ところが、予定よりも大幅に遅れてしまったことで事情をまるで知らないぼくは、彼女のおうちへ電話しようと公衆電話がある場所へと向かうため、待ち合わせ場所の出口を離れてしまっていた。そこへ彼女がやって来たものだから、入れ違いになってしまっていたのですね。

ぼくが電話をかけようと出口を離れた事情を彼女は知る由もないですから、彼女はぼくを探そうと駅構内を探し回ってくれていた。巨大迷路を上から見れば、どこに誰が居て、どうすれば逢えるのか一目瞭然。そんなふうに出来たらと、お互い歯痒かった。でも、そんな歯痒さがお互いを思う気持ちを強くし、奇蹟を呼び寄せてぼくらを引き逢わせてくれたのだと思うのです。


彼女と逢う約束をしてから、ずっと彼女のことを思っていました。その日が近づくのをカウントダウンしながら、ずっと彼女のことを思っていました。おうちを出てから、新幹線に乗っている時も、ずっと彼女のことを思っていました。出口で待っている時も、30分、一時間と待っている時も、ずっと彼女のことを思っていました。連絡をなんとか取ろうと駅員さんを探している時も、ずっと彼女のことを思っていました。駅員さんに公衆電話の場所を教えていただき、そこ目掛けてダッシュしている時も、ずっと彼女のことを思っていました。

そうやって思い続けてきたことが奇蹟を呼び寄せ、ぼくらを引き逢わせてくれたのだと思うのです。


贈り物に悩むことも同じだと思いました。
プレゼントを選ぶ間中ずっと、ぼくは5人の母を思っていました。

普段生きていて、こんなにも誰かを思い続けることってありません。

一日中母を思い、あちこちのお店を何軒もはしごする。
ネットで調べ、実店舗へと足を運ぶ。
ありったけの時間を使って、足を棒にして、心ゆくまでプレゼント選びに悩む。

食事でもてなし、プレゼントに喜んでくれるどの笑顔よりも、実は幸せかもしれません。



この歳になるとな、先が判る。
先が判らんていうのは、最高に贅沢な気がする。
夢は見てるだけで贅沢や。

(叶わなくてもか)

おぉ。その時間がいい。
夢見てる時間だけでも、元取れるな。

楡野仙吉(にれの せんきち)
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』第5週『東京、行きたい!』第28回
http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/



実母の墓前に。

麸まん抹茶:半兵衛麸
http://www.hanbey.jp/topics/topics56.php
母の日の贈りものセット:半兵衛麸
http://www.hanbey.jp/products/detail.php?product_id=451


遠距離恋愛で愛を育んだ婚約者のお母様に。

スキンケアセットとリップケアセット:北麓草水
https://bit.ly/2I7qTBb (リンク先は母の日特別セット案内ページ)


今のパートナーのお母様に。

ギフトボックス01&02&Limited:自家製グラノーラ専門店『グラノーラのメグミク』
http://shop.granola-megumi.jp/?mode=grp&gid=1091697


オーナーママに。

Kariana Silver Tone Curl Pendant Necklace:SKAGEN(スカーゲン)
https://bit.ly/2Gc95Py (リンク先はオンラインストア)


体調を崩して入院。毎日髪を洗えないオモニには

Centonze(チェントンツェ)エクストラバージンオリーブオイルヘアクレンジング:味とサイエンス
http://ajitoscience.com/?pid=120824292

まるでヘッドスパのような安らぎを。


贈る相手が居る幸せ。
四六時中心を独り占めされる幸せ。

ヒロより。
2018.5.12


追伸:

前に『想いを伝えることには旬の時期がある http://ippunkan.blog.fc2.com/blog-entry-169.html』を書いた時、火曜スペシャル BSジャパン開局15周年特別企画山本周五郎人情時代劇 第一話『なみだ橋 http://www.bs-j.co.jp/yamamotoshugoro/01.html』を引用して

かあさん
おかあさん

おふくろ
そして、母の名前。

一生のうちで、何度呼べるだろう。
一生のうちで、何度呼んだだろう。

父さん
お父さん

親父
そして、父の名前。

一生のうちで、何度呼べるだろう。
一生のうちで、何度呼んだだろう。

こんな想いを綴っていました。


『母』と呼べる人が居る幸せ。
あと何回呼べるだろうと考えるきっかけ。
母の日というのは、こんなことを思う日でもあるのかもしれません。



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photo credit:Patricia Mellin via Flickr (license)


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